仕事が4倍速くなる“世界標準”のチーム戦術

読んで欲しい人

読んで得られること


一番最初にご紹介するのは…スクラム創始者の一人、ジェフ・サザーランド博士の「スクラム」です。

一言でいうと「スクラムのWhyが詰め込まれた名著」です。

サブタイトルから…読者はスクラムのHow…つまり「やり方」を知って「サクっと仕事を4倍速にしたい」と思う方もいるかもしれませんが、そういったHow to本ではありません。

本書には「はなぜ生まれたのか?」「なぜ仕事が4倍速くなるのか?」に関するWhyが記されています。

また「4倍速い」の意味も考えさせれます。ランニングに例えるなら「4倍速く走れるようになる」のではなく、「2倍速く走り、2倍早く本当のゴールにたどり着くから…合わせて4倍」と言っています。この「2倍早く本当のゴールにつく」というのが大事です。「最初にゴールと設定した地点に早くつく」のではなく、「細かく試行錯誤して、本当のゴールを見つけ出し到達する」イメージです。

まず…誕生秘話、つまりWhyの源泉の話から始まります。
スクラムの肝でもある「チームのあるべき姿」「時間の使い方」「無駄との向き合い方」に関するWhyの話が続きます。

「アジャイルは変化に対応する…つまり無計画」という勘違いをしている人も多いですが、スクラムにおける「現実的な計画方法」についてもしっかり語られています。

「サザーランドの法則」とも言われる「幸福度の計測」や優先順位の考え方も紹介されています。

巻末付録として「スクラム実践」という「スクラムのHow」に当たる記事もありますが…あくまで付録レベルです。

「この本だけでスクラムを始められる」というよりは「スクラムを初めて壁にぶつかった時…初心に帰りWhyを確認することで、解決策を見出す」ような時に使っていただけると良いと思います。

何度も読み返して欲しい名著です。